出産予定日が決まると、色々とお産に向けての準備を始めると思いますが、産院によってはバースプランというものを渡されることがあると思います。
初めての出産の場合、バースプランを渡されてもイメージが湧かなくて混乱してしまいますよね。
このバースプラン、何を書けば良いのか‥書き方や記入例、活用方法、また夫も書いたほうが良いのか、などを具体的にご紹介します!
バースプランとは?どんなこと・何を書けば良いの?
バースプランとは、その名の通り「お産(birth)の要望・計画書(plan)」のことで、自分がどのような出産をしたいか?をカタチにするために活用されます。
アメリカなどの海外ではよく使われていますが、最近では日本でも少しずつ浸透しているようです。
しかし、まだ日本では馴染みのないものですよね~。
私も長男の出産の時に産院で「バースプランを書いてください」と渡された時は、「なにこれ!?宿題!?(笑)なに書けばいいの??」状態でした。笑
バースプランには正解などはなく、出産の希望や疑問・不安に思っていることなど、何を書いても良いです。
自分のお産をイメージすることで、出産に対して積極性が生まれ、満足度の高いものになります。
ただ、自分の希望が全て叶うわけではないことも頭に入れておく必要があります。
『自分はビデオを撮りたいと思っていたのに、病院の方針でビデオカメラの持ち込みができなかった‥』ということももちろんあります。
しかし、できないことを不満に思うよりも「それではどの時点からビデオを撮ることができますか?」など、自分の中で納得できる軌道修正をすることが大切です。
このように、病院や助産師さんとの意思疎通を図るのもバースプランの目的・活用方法のひとつです。
それでは早速バースプランを書いていきたい!ところですが‥お産の希望と言われても、特に初産婦さんだと具体的にどんなことを書けば良いのか分かりにくいですよね。
そこで!出産の流れを意識すると、バースプランも書きやすくなってきますよ。
出産の流れをイメージする!バースプランの具体的な書き方・記入例をご紹介!
出産の流れはおおまかですが、
- 陣痛が始まる(病室や陣痛室で待機)
- 子宮口が全開になる(分娩室に移動)
- 赤ちゃんが生まれる(初対面)
- 産後の回復を待つ(入院)
だいたいこんな感じになっています。(自然分娩の場合)
私もそうでしたが、最近の産院では1~3が全てひとつの部屋でできる、LDR(陣痛分娩室:Labor Delivery Recovery)と呼ばれる部屋で、陣痛から出産~産後2時間程度の回復まで行う病室もあります。
子宮口全開になる前の陣痛なんて、正直とても歩けたものじゃないので(笑)移動せずに1か所で過ごせるというのは、妊婦さんにとってはかなり有り難いものだと、経験してみて実感しました。
それでは、バースプランの記入例について具体的に見ていきましょう!
1.出産前(陣痛編)
- 好きな音楽を聴いたり、モニターがあればDVDを流したい
- 夫や実母、子供に一緒にいてほしい
- ひとりになりたいので、誰にも入ってきて欲しくない
- なるべく陣痛促進剤は使いたくない
- 飲食物を持ち込んで良いか
- できれば浣腸をして欲しいorして欲しくない
- できれば導尿をして欲しいorして欲しくない
- 部屋を暗くして過ごしたい
- どのようにお産が進んでいるのか教えてほしい
- あまり話しかけて欲しくない
- マッサージをして欲しい
- アロマバスに入りたい(※破水していない時に限ります)
浣腸や導尿は、お産が進むためにはとっても大切なことです。
子宮の周りの臓器が膨らんで赤ちゃんが降りてくるのを邪魔をしてしまうと、お産も進みにくくなってしまいます。
もちろん自力で行ける場合は別ですが、動きたくない・出来なさそうであれば、予め希望を伝えておいても良いと思います。
気が紛れるので話したいタイプの方、ひとりで痛みに耐えたいタイプの方、お一人お一人性格は様々です。
逆に助産師さんも色んな性格の方がいますので、「話しかけて欲しくなかったのに喋ってくる人で嫌だった‥。」なんて思いをしないように、バースプランに記入しておくと助産師さんとの意思疎通が図れます。
あとは、陣痛中はリラックスするのが一番大切です!
音楽をかけたり、アロマをしたり、可能な限り自分のリラックスできる空間で過ごせるように希望を出しましょう。
2.出産中(分娩編)
- 夫、子供、家族に立ち会い出産をして欲しい
- 出産している姿を見られたくないので、誰にも入ってこないで欲しい
- 無痛分娩を希望したい
- 呼吸法(ラマーズ法、ソフロロジーなど)
- 出産時の姿勢(仰向け、四つん這いなど)
- 病院以外の場所での出産を希望(自宅、助産院など)
- カメラ、ビデオの持ち込みは可能かどうか
- 産声を録音したい
- なるべく会陰切開をしないで欲しい
- 自分、夫、子供がへその緒を切りたい
- 吸引分娩、鉗子分娩などはできればしたくない
分娩については、初産婦さんの場合はなかなかイメージが湧かない場面もありますよね。
また、「して欲しくない」という希望を出しても、母体優先のためせざるを得ない医療行為も出てきます。
ただ、なぜそれをして欲しくないのか・したくないのかをバースプランを通じて病院や助産師さんに伝え、自分がどう思っているか・感じているのかを理解してもらう、そしてリスク回避のため必要な措置であれば自分も受け入れる覚悟を持つ、というのが大事だと考えます。
3.赤ちゃんの誕生(赤ちゃんとの対面編)
- 生まれたらすぐに抱っこをしたい
- カンガルーケアをしたい
- すぐに母乳をあげてみたい
- 自分、夫、子供など‥へその緒を切りたい希望
- さい帯血を提供したい
- 上の子にも抱かせたい
感動的な赤ちゃんとの対面の瞬間!してみたいことなど希望はたくさん出てくると思います。
ひとつ注意なのは、生まれたばかりの赤ちゃんは初めての外部の刺激に触れ、体温の低下や呼吸の異常など最善の注意を払う必要があります。
カンガルーケアや兄弟の抱っこなど、病院のサポートが必要だと思われる事項については、出産前にしっかりと話し合って確認してくださいね。
4.出産後(入院編)
- できるだけ早く母子同室にしたい
- 入院中は身体を回復させたいので、赤ちゃんは預かって欲しい
- ゆっくり休みたいので、面会に来ないようにして欲しい
- 授乳の指導をたくさんして欲しい
- お祝い膳はあるか?家族の分も頼めるか?
出産後に関しては、バースプランを書く段階では自分の回復具合がどうなるのかはまだ分からないので、ざっくりでも良いと思います。
とにかく産後はママの身体の回復が一番大事!なので、気兼ねなく休むようにしてくださいね。
また、細かいことですが、もしお祝い膳を家族の分も頼めたら、素敵な思い出になりますよ!
バースプランは誰が書く?夫も書いたほうが良い?
バースプランを書くのは主にママが多いかと思いますが、パパに書いてもらう・考えてもらうのもとっても良いことだと思います!
- ぜひ妻の出産に立ち会いたい
- へその緒は自分が切りたい
- 体重や身長を測定しているところなど、赤ちゃんの写真をたくさん撮りたい
- 初めての写真は家族で撮りたい
- パパも沐浴指導を受けたい
などなど、パパの要望もあればバースプランに盛り込んでいきましょう。
お産に臨むのはママですが、その中でもパパにできることはたくさんあります。
一番大事なのは、命が誕生することに対して家族がどう向き合うか?ということだと考えます。
バースプランをきっかけに、夫婦で赤ちゃんをどう迎えるか話し合うのも大事なことですよね。
病院との意思疎通に使われるバースプランですが、家族とのコミュニケーションツールとしてどんどん活用していくべきだと思います。
言葉ではなかなか言えない事も、ママとパパでバースプランにして欲しい・して欲しくないことを記入し合うことで、話すきっかけにもなるのではないでしょうか。
まとめ
妊娠中の家族は、赤ちゃんを迎える喜び・お産に対しての不安・産後の新生活への期待‥など、様々な思いを持っていると思います。
何も分からないまま・不安な状態のまま出産を迎えてしまうと、
「ああすれば良かった・こうすれば良かった。」
という後悔が残ってしまいかねません。
出産に対しての不安を取り除き、前向きなお産ができるようにぜひバースプランを活用してみてくださいね!