ニュースで連日話題になっているヒアリ、2017年5月に兵庫県の神戸港に運び込まれたコンテナから日本で初めて発見されたことを受け、愛知県・大阪府・東京都と各地の港で次々とヒアリが確認されています。
強力な毒性を持ち、殺人アリとも呼ばれるだけあって、特に小さな子供を持つ親御さんにとっては、心配の種だと思います。(我が家も、ヒアリが発見された地域に住んでおり、虫に興味津々な年齢の子供がいるので他人事ではありません。)
そこで、今回はヒアリの大きさや特徴、何に気をつけるべきかなど基本的な情報について、調べてみました!
ヒアリとは?大きさや特徴は?
【ヒアリ/火蟻】(別名:アカヒアリ/学名・Solenopsis invicta)
南米大陸原産の、ハチ目アリ科に属する蟻の一種。
特定外来生物に指定されている。
名前の由来は、刺されると火傷のような激しい痛みを伴うことから。
アナフィラキシーショックを起こして死亡する場合もあり、時に殺人アリとも呼ばれることもある。
世界規模で見ると、アメリカ合衆国・中国・オーストラリアなど太平洋周辺国に分布しており、日本では発見されたことがなかったのですが、2017年5月に神戸港に持ち込まれたコンテナからヒアリが見つかったことを受け、その後愛知県や大阪府、さらに東京都の港でも発見されました。
ヒアリの大きさや特徴は以下のようになります。
- 大きさは体長2~6ミリ
- 主に赤茶色・赤褐色で、腹部が暗色
- 頭の中央に小さな突起
- 腹部と背中の間に2つ並んだコブのような突起がある
また、何と言っても攻撃性が高く、お尻に強い毒針があります。
ただヒアリの毒が直接死因に結びつく可能性はほとんどなく、一番気をつけなければならないのがアナフィラキシーショックです。(ヒアリが殺人アリと呼ばれるのはアナフィラキシーショックを引き起こすことにより、アメリカでは100人ほど亡くなる方がいるためだと考えられます。)
ヒアリの活動時間は、昼間は餌を収集し、夜は活動することはないようなので、もしヒアリを見かけるとしたら昼間の方が可能性が高そうです。
ヒアリの生息地は?どのような巣を作る?
ヒアリは、公園や草地・農耕地などやや開けた場所に巣を作ります。
また、土でドーム状の大きな塚を作ることが目印で、他のアリではこのような巣の形状は見られません。(もし土が大きく盛り上がったアリの巣を見つけたら、絶対に崩したり攻撃しないようにしてくださいね。)
ヒアリのアリ塚は、直径25~60センチ、高さ15~50センチほどと、とても大きいのが特徴的です。
ヒアリ、もしくはヒアリに似たアリを発見したらどうすれば良い?
さて、万が一ヒアリもしくはヒアリの可能性があるアリを見つけたらどうすれば良いでしょうか?
そもそもヒアリは2~6ミリほどと非常に小さく、体色に特徴はあるものの素人目には判断がつきません。
また、ヒアリであった場合に本体や巣などを刺激してしまうと、巣を移動するなど分散行動をとる恐れがあり、効果的に駆除が行えない可能性もありますので、もし見慣れないヒアリに似たアリを見つけた場合には、
- 地方自治体(環境部局、もしくは保健所)
- 地方環境事務所
- 駆除業者
などに連絡、相談をされてくださいね。
ただ、状況的にヒアリかどうかを判断してもらうために、採集・保存する可能性もあるかと思います。
その場合には、まずスプレーなどの殺虫剤もしくは熱湯で殺虫処理を行い、その後絶対に素手で触らないようにして、採集を行います。
簡易的な方法としては「セロテープを貼り付けて閉じ込める方法」、もしお手元にあるようでしたらピンセットなどを使って「小瓶やフィルムケースに入れておく方法」があります。
いずれにしても、死んだ後でも針が出ていて刺さる可能性があるため、絶対に素手で触らないように注意してくださいね!
まとめ
特定外来生物であることや、強い毒性があることなどばかりがピックアップされがちですが、万が一ヒアリを発見してもまずは冷静に対処することが大切だということを学びました。
個人的にびっくりしたのは、大きさが2~6ミリほどだということを知って、むしろ今までよく日本に侵入してこなかったな~とそちらの方に関心してしまいました。
港のコンテナなど海外からの貨物船によって持ち込まれるようですが、現在環境省や国土交通省などがヒアリの日本定着をなんとか水際で食い止めようと尽力しています。
ヒアリの存在は恐ろしいですが、やみくもに駆除しようとするとヒアリではない無関係の昆虫も駆除してしまいかねませんので、ぜひヒアリの大きさや特徴を覚えておいてもらえたらと思います!